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執筆者の写真Hayashi Yoichi

指導する立場になっても学びは必要である。

7月にフランスの学会に参加してから,助成を受けている研究費を使っての実験,夏のゼミ合宿,学会,そして秋学期開始,と気持ちの切れ目がないまま時間が過ぎてしまいまいた。


その間,本当にいろんな方々との交流があり,本当に充実した時間を過ごすことができました。

お世話になった皆さん,ありがとうございました。



それぞれのイベントについては,また時間を見つけて書いて行きたいと思っています(多分)。



さて,これらのうち,8月末に同志社大学で開催された日本体育・スポーツ・健康学会に参加した際,あるシンポジウムでの内容について個人のFacebookに記事を書きました。



大した内容ではなかったのですが,読んで頂いた先生方から有益な情報を頂きました。

せっかくなので,私が記載した内容を以下に転記した上で,それらの情報を示したいと思います。



まずは,私の書いた記事です。




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京都での学会,終了しました。

僕のゼミからは、大学院生が以下の3題を発表しました。



・注意の種類の違いが強度の異なる有酸素性運動中の身体的きつさに及ぼす影響








・中学生年代の中・長距離種目の競技者におけるテーパリング期間の走行距離の減少率の差異がパフォーマンスおよび生理学的・心理学的指標に及ぼす影響






・出力誤差のフィードバックが把握力の精度に及ぼす影響











コロナ禍に入学した博士課程の院生は、口頭でもポスターでも対面での発表が初めてということでしたが、今後に向けて良い経験になったと思います。

学会という組織や学会大会というイベントが、今後どのようになっていくのか解りません。

ただ、個人的にはやっぱり対面で話をすることで論議や理解が深まると感じますし、類似した研究をしている人間同士が交流する機会は、特に院生の段階では必須なのではないかと思います。

また、今回の学会では、あるシンポジウムで耳にした、元サッカーフランス代表監督のロジェ・ルメールの、

「学ぶことをやめたら、教えることをやめなければならない」

という言葉が心に残りました。

調べたら結構有名な言葉のようでしたが、最近、特に大学院生への指導について色々と考えることが多い自分は、これを聞いてハッとしました。

いつまでも学び続けるというのは、自分の意思で可能なことではありますが、簡単ではないように思います。

院生に研究指導をしていく資格を有するには、過去に蓄積したものを切り崩すのではなく、現在も自分自身が成長し続けなくてはならないということですね。

文科省から、博士課程の研究指導のマル合をもらってそれで終わりではなく、その先にどう自分自身学び、成長し続けられるか。

改めて確認するまでもなく、欠かせないことですね。

何かに疑問を持って、明らかにしようという意欲がなくなったら、この仕事はやめた方がいいのかもしれません。

もし仮に、外部から見て変化が見えにくくても、学んだことを活かして、自分自身で考えて悩んで決断した結果、動的平衡状態となっていれば、それは許容されるでしょう。

大事なのは、知識や経験をただinputするだけではなく、血肉にして自身の活動に本質的に使えるようになるかどうかなんだろうな、と今回は理解しました。

僕の場合、誰かに何かを教えたい訳ではないのですが、その資格を有すること、それを維持していくことはこの仕事をしていく以上は欠かせないことであるように思います。

自分に自信がないということもありますが、これからもしっかりと学ぶことを蔑ろにしないよう心がけが必須だな,と感じています。


ちなみに、うちのゼミの院生のうち、3名が今年度で修了します。

元々小さなゼミではありますが、今回は全員で参加できたことが個人的にはすごく嬉しかったです。

ということで、まずは学会活動についてのご報告でした。

学会以外の他大学の皆さんとの交流についてはまた別に御礼を申し上げたいと思います。

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この記事対して,「PATROL」という考え方をご紹介頂きました。


特に,指導者に必要とされる以下の6つの行動の頭文字をとったものですが,全体として「指導者も常に自己研鑽が必要である」という内容です。


○ Process:「結果ではなく、経過を重視しましょう」

結果を評価するのではなく、経過を重視しましょう。どんな結果であろうとも、結果にいたるまでの努力や行動があったはずです。いい結果が出た時も悪い結果が出たときも、プレイヤーと一緒に原因を考えてみましょう。

○ Acknowledgment :「承認しましょう」

プレイヤーの意志を尊重し、その行動や言動を承認することが重要です。自らの存在を認められることが、プレイヤーにとって大きな励みとなるのです。


○ Together :「一緒に楽しみ、一緒に考えましょう」

何よりも指導者自身が楽しくなければ、プレイヤーも楽しくありません。プレイヤーとともにスポーツを一緒に楽しみましょう。

○ Respect :「尊敬しましょう、尊重しましょう」

年齢、性別に関係なく、すべての人を尊敬する気持ちを持ちましょう。10人いれば10人の個が存在します。プレイヤーの個性を尊重しましょう。

○ Observation :「よく観察しましょう」

プレイヤーをよく観察しましょう。体調は万全か、悩み事はないだろうか。見ていなければわかりません。「見られている」ことでプレイヤーは安心するのです。


○ Listening :「話をよく聴きましょう」

自分が話すより、プレイヤーの話を聞く時間を多く取るように心がけましょう。指導者が「なってほしいプレイヤー」ではなく、プレイヤー自身が「なりたい」自分を意識し、気づかせるためには、プレイヤー自身にたくさん話す機会を作ってあげましょう。

※日本体育協会編『21世紀のスポーツ指導者〜望ましいスポーツ指導者とは〜(“PATROL” しましょう)』より抜粋



ご紹介頂くまで,この「PATROL」という言葉を知らなかったのですが,今の自分にとっても非常に重要な考え方だと感じました。


学生・院生の指導に置き換えて自分に必要なことを上げると,

「よくObservation」して,

「沢山Acknowledgment」してあげる

ことが現在の自分にとっての課題であるように感じています。



また,個人的には「Together」も大事にしています。

というか,院生を指導する様になってから,ずっとそうして行きたいという気持ちでいます。



時間がないと、どうしても報告を受けt終わりという状況も増えてしまうのですが,一緒に手足を動かして活動する時間は確保したいものです。


今回の情報を得て,自分の学びと共に,相手に対しての意識も重視していく必要があることに気がつかせて頂きました。

自分にばかり目が行っていてはダメですね。


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