菅谷君(大学院生)の論文がExperimental Brain Researchに掲載されました。
本ゼミ所属の菅谷君が,Experimental Brain Researchに投稿した論文が,無事に掲載されました。
論文情報は以下の通りです。 Sugaya, R., Hayashi, Y. Reliability of force production based on the sense of effort at different force levels. Exp Brain Res 244, 112 (2026). https://doi.org/10.1007/s00221-026-07317-7
この研究では,sense of effort(努力感)に基づく握力発揮の信頼性を検討しています。健康な若年男性を対象に,Maximum Voluntary Contraction(MVC)の25%,50%,75%に相当する握力を,外的フィードバックなしで発揮させ,1週間後に同じ課題を再度行いました。
この課題では,参加者が意図した出力レベル,すなわち25%,50%,75% MVCに対して,実際に発揮された握力が「どの程度」,そして「どのように」ずれていたかに着目しています。発揮された力が目標値から「どれくらい外れたか」という誤差の大きさをabsolute error,力の大きさが「強すぎたのか,弱すぎたのか」という誤差の方向をsigned error という指標で評価しました。
実験の結果,25% MVCという低い出力レベルでは,absolute errorとsigned errorのいずれにおいても,1回目と2回目の測定結果が比較的一貫していました。つまり,低強度の努力感に基づく力発揮は,再現性が高いことが示されました。これに対して,50% MVCではabsolute errorの信頼性が低く,目標値からどれくらい外れたかという「誤差の大きさ」が測定間で安定していませんでした。また,75% MVCではsigned errorの信頼性が低く,目標より強く出力するのか,弱く出力するのかという「誤差の方向」が測定間で一貫していませんでした。
これらを踏まえ,努力感に基づく力発揮では,出力レベルが高くなるほど単純に誤差が大きくなるというよりも,50% MVCでは「誤差の大きさ」,75% MVCでは「誤差の方向」というように,出力レベルによって生じる誤差の種類が異なることが示唆されました。
ご一読頂けましたら幸いです。




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